№13 環境税とは?

2009.12.23 環境税

環境税とは?

① 地球温暖化を防止するための税制
環境税というのは、化石燃料を使っている人たちに税を課し、負担を重くして消費を控えさせ、CO2を減らそうとするものです。

② 環境保全のための租税
国際的には、石炭・石油などの化石燃料の炭素分に応じて課税する炭素税とエネルギー抑制のために課税するエネルギー税が、通常、環境税とよばれています。

つまり、環境税とは、環境を汚染する物質に税金を課すことによって、環境汚染を抑制しようとする政策であり、汚染物質を「使用する者」に環境税を負担してもらおうという考え方です。

諸外国の取組み

 まず北欧4ヵ国とオランダが炭素税という名称で環境税を導入し、その後ドイツ、イタリア、フランス、イギリスが類似の環境税を導入しています。そして、低所得層が高所得層よりも相対的に大きな負担を負うという環境税の逆進性について、低所得層に対する補償として次のような対応策を実施しています。

①スウェーデンは、環境税導入にともない所得税を減税。
②オランダは、低所得者層や年金受給者に対する軽減措置を実施。
③アメリカは、低所得者に対する逆進性対策として納税者補償のプログラムを実施。

 現在、日本では諸外国のような環境税は導入されていませんが、今後、日本で環境税を導入する場合には、現行の環境法制度との比較、既存税制との関係、負担の公平性をどのように保つかが議論されると思われます。

(完)

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